社会福祉法人は昭和26年に制度化されて以来、社会福祉事業の主たる担い手として、長きにわたり、我が国の社会福祉の発展・充実に努めてきました。この間、介護保険法が施行された平成12年、旧社会福祉事業法の改正により新たに社会福祉法が成立、その後、平成28年に一部が改正され、社会福祉法人においては大幅な制度の見直しが行われました。社会の公器としての社会福祉法人がその使命と役割を十分に果たし得ていないという指摘や批判が背景にあると言われています。私たち社会福祉法人は、改めてその非営利性・公益性に見合う組織のガバナンス強化や運営の透明性などが厳しく問われていることを常に肝に銘じておく必要があります。

　また、この制度改革には新たに地域における公益的な取組を実施する責務規程が設けられています。近年、少子高齢化の進展やそれに伴う社会構造の変化等により、福祉ニーズも複雑化、多様化してきており、既存の制度では対応できない状況も生じています。

制度の狭間にあって対応が困難な福祉ニーズに対して、何よりもまず私たち社会福祉法人が率先して、培ってきた知識や技術を生かし応えていくことが求められています。

高齢者や子供、障害児・者、生活困窮者などすべての人々が住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるような社会、「共生社会」の実現化こそが、今日重要な課題と言えます。そのような地域社会の成立を心より願い、実現化に向けて、私たち「みどり福祉会」は、今後も尚一層、社会福祉法人としての使命・役割を果たすべく努めてまいります。